天皇陛下と中国副主席の会談について一言

この問題について日本のメディアは日本人のナショナリズムを煽るような報道を行っているように感じます。これが、対中国の副主席ではなく、対オバマ大統領だったとしたらむしろ役人の方が責め立てられる風潮になるのではないでしょうか。


確かに、中国側は宮内庁の決めた“30日ルール”というものを甘く見ていた節があります。会談の要請を早くするように、という外務省からの忠告に中国側の動きが遅かったという報道もあります。


片や中国副主席。片や日本国天皇。というようなレベルの人達が会うために1ヵ月前から日程を調整することは不思議じゃないでしょう。しかも、天皇は高齢で公務も忙しいとあれば体調を気にかけて早めの調整を行うことは決して非常識というものではないと思います。だから、中国側が“30日ルール”を甘く見て要請を遅らせたのなら、中国側責任者の調整能力不足と言わざるを得ません。


しかし、一方で外務省が十分にそういった事情を中国側に説明していたか、という部分も見逃せません。中国からすると天皇という人の立場をまだよく理解していない可能性もあります。過去には、急な会談要請にも応えていたという前例もあるようですから、“30日ルール”というのを単なる目安と見ていてもおかしくはありません。だから、最近の天皇陛下の状況を十分に伝え、日程調整は1ヵ月前からさせてほしいという旨をあらかじめ中国側に伝えていたのかが重要なことだと思うのです。(参照:【中国ブログ】中国から見た「天皇特例会見で揺れる日本」→http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=1214&f=national_1214_020.shtml


“日中の日程調整不測”という観点から検証をせず、“政治利用”果ては戦時中のことまで持ち出して、“親中小沢の独裁的行為”と批判するのは相変わらずマスゴミだな、と言わざるを得ません。なおかつ、未だ日本という国は中国を下に見ていたいと思っている証拠かもしれませんね。こういった中国相手のマスコミ報道にすぐに食いつくあたりを見ているとそう感じます。何にせよすぐに感情的なナショナリズムに走ることは止めた方がいいと思います。そのうち“時代遅れ”だと言われてアメリカや中国に相手にされなくなりますよ。


宮内庁の役人だって“してやったり”と思ってるかもしれないじゃないですか。うまく騒いでやれた、と。どうやら新宿御苑の管理体制について事業仕分け天下りの指摘をくらったらしいですし・・・


しかし、小沢さんが記者会見をすると悪いことを言っているようにしか見えないのは何とかした方がいいですね・・・