フリーライダーは気にしない

タイトルのフリーライダーとは、ただ乗りする人達のことです。例えば、ジャンプをコンビニで立ち読みしてる人、Winnyで映画をダウンロードしている人、エミュレイターやマジコンでゲームソフトをただでやっている人、など対価を払わずに誰かが労苦の結果産み出した蜜を味わっている方々全般をフリーライダーと呼ばせていただきます。


しかし、そうゆう方々を批判する記事ではありません。むしろ、「蜜」を産み出す方々に向けた記事です。


物を創り出す方々にとってフリーライダーは嫌悪すべき存在かもしれません。自分が提供するものを対価を払わずに味わっているわけですから。現代のように、自分の生活を成り立たせるため対価を得なければ暮らしていけない世の中で、無償で自分の労苦を味わわれては生命の危機です。


では、自分達が対象とする市場からフリーライダーを追い出せば、自分達の生命の危機を回避できるだろうか。


答えは否、だと思います。別にフリーライダーをのさばらせておけばメリットがありますよ、と言うわけではありません。ただ、フリーライダーを市場から排除する労力を自分達が物を創り出すためのエネルギーに振り分けた方がいいと思うのです。


例えば、僕ならこう考えます。なぜフリーライダーが生まれるのだろうか。映画ならば、劇場まで足を運ぶ時間がない、とか、高いお金を払って見ても面白くないかもしれない、でも話題には乗りたいから、とか。理由が考えられます。もし前者に対応するなら、今は映画のオンデマンド配信ができるので、最新の映画を家で見られるサービスをしたらどうでしょう?後者に対応するなら、映画の価格一律1800円を見直して安くするとか、劇場の設備に応じて値段を変えたりするとか、公開からの期間によって値段を安くするとか、劇場で見て、もし失敗した!と思っても痛くないようなサービスを考えるべきです。もっと言えば、宣伝ばかり面白いように作って、内容が全く宣伝と違うようなやり方はフェアじゃない。小説ですら立ち読みして中身を確認できるのに同じような値段の映画が、全く中身の分からない状況で商売をしていることにもっと問題意識を持つべきです。劇場も映画の日や、レディースデイ、メンズデイを設けて努力していますが、はっきり言って、面白い映画には2000円払っても納得できるものの(面白ければ二回も三回も見ます)、面白くない映画には1円たりとも払いたくないのが人情です。


つまり、フリーライダーを批判したり、市場から追い出す努力をしたり、自分達の収益が減ったのは彼らのようなフリーライダーがいるからだ、という意識を持ったりしていては、より良いサービス、より良い作品、より良い市場を創造することなどできない。と言いたいです。


もっと、自分達のファンが喜ぶようなサービス、作品を創り出すことに意識を集中させていただきたいと、一消費者として思います。