うつ病の仕組みがおもしろいほどよくわかる番組【NHK：病の起源】

タイトル通り、うつ病の仕組みがおもしろいほどよく分かりました。

うつ病の原因は、扁桃体という脳の一部位の過剰な活動によるものだということ。
扁桃体が、過剰なストレスにさらされることで、ストレスホルモンを大量に分泌するとうつ的な傾向が強まるということです。

扁桃体というのは、魚類が誕生した頃生まれた脳の機能。
扁桃体は、外敵に襲われたとき、素早く逃げられるように、ストレスホルモンを分泌し体中に敵の存在を知らせるアラームの役割を果たしていたそうです。

うつ病は、恒常的に、この扁桃体を刺激することで、扁桃体が過剰に活動して、ストレスホルモンを大量に分泌することで起こる反応。

現代社会で、人間は、強い不安や恐怖にさらされ続けることで扁桃体を刺激し続けています。
ストレスホルモンが大量に分泌されると、脳の神経細胞に栄養が行かなくなり、脳が縮みます。
そのために、意欲や行動力の低下を招くそう。

しかし、人類が狩猟民族として生きていた頃は、集団で行動し、獲物を分け合うことで扁桃体へのストレスを軽減していたらしいです。
番組では現在も狩猟生活をしているハッザという民族を紹介しています。
彼らは、うつ病など皆無の生活をしています。

人類のうつ病リスクが高まったのは、農耕をはじめてから。
社会は階級制となり、狩猟時代に行われていた平等、公平なシステムが壊れました。
日本で平等と扁桃体について研究している人によると、自分が損をしても、得をしても扁桃体は強く反応するのに対して、平等で公正と感じる場合、扁桃体は全く反応しないと紹介されます。

また職業では、専門職や手に職をつけた自営業者よりも、組織に属するタイプの職業にうつ病が多く、社会的な立場によって、扁桃体へのストレスの度合いも違うのだそうです。

このような仕組みが分かってから、様々な治療法が開発されています。
手術によって扁桃体に直接電流を流すことや、生活の仕方を変えることで大きな成果があるとのこと。
例えば、運動は縮んでしまった脳の神経細胞を再生する効果があるということや、朝、明るくなって起き活動し、夜、暗くなって休む、という規則正しい生活は、ストレスホルモンの分泌を正常に戻す効果があるといことが紹介されていました。
平等な立場の社会的なつながりを作ることでも、うつ的傾向を改善できるそう。

目からウロコが落ちまくる番組だったので、機会があれば是非見てください＾＾
うつ的な傾向に悩まされている人には良いヒントになるのではないでしょうか。

ではっ！

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